「物流の2024年問題」に関するニュースが、最近は増えてきました。
荷主企業や物流会社、その他関連する企業や団体がいろんな取組みを発表していますが、全体としてどんな方向に向かおうとしているのか。
一つの道しるべとなっているのが、政府が2023年6月に発表した「政策パッケージ」です。
さらに10月には「緊急パッケージ」として施策の前倒しが発表されました。
軽貨物のことも取り上げられていますので、見てみましょう。
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「物流の2024年問題」に関するニュースが、最近は増えてきました。
荷主企業や物流会社、その他関連する企業や団体がいろんな取組みを発表していますが、全体としてどんな方向に向かおうとしているのか。
一つの道しるべとなっているのが、政府が2023年6月に発表した「政策パッケージ」です。
さらに10月には「緊急パッケージ」として施策の前倒しが発表されました。
軽貨物のことも取り上げられていますので、見てみましょう。
そもそも、「物流の2024年問題」とは何でしょうか。
軽トラックの事故が増加し輸送の安全確保が急務となっていること、また、トラック運送業の働き方改革を進める中で適正な競争条件を確保する必要があることを踏まえ、軽トラック運送業における安全対策を強化する。同時に、軽トラック事業者が遵守すべき輸送の安全や労働時間に係る法令等について、当該事業者に運送を依頼する荷主企業・元請事業者等を通じて、周知・徹底を図る。
また、個人事業主である軽トラック事業者のドライバーの輸送の安全を確保するため、軽トラック事業者のドライバーが車両の法定点検や故障等の際に、安全や損害賠償の支払に必要な措置を講じた上で、個人事業主間で車両の共同使用を認める新たな制度について具体化する。
さらに、軽トラック事業の適正運営等のため、軽トラック事業者を利用して運送する事業者による取組みに関し必要な措置を講じる。
<「物流革新に向けた政策パッケージ」より引用>
再配達率が高止まりし、宅配事業者の負担が増えており、特に、タワーマンションにおいては、1個運ぶのに30分以上かかる場合もあるなど、その改善が必要である。そのため、コンビニ・ガソリンスタンドでの受け取りやマンションにおける宅配ボックスの設置、置き配が進む取組み等を推進するとともに、上記③(急いで受け取る必要のない荷物については、消費者がよりゆとりを持った配送日時を指定するなど)や再配達削減に向けた消費者の行動変容を促すインセンティブの付与に向けて調整するなど、宅配事業者の負担軽減に資する取組みを進める。また、2024 年度に不足する輸送力を補うため、再配達率を半減にする緊急的な対策を講じる。
<「物流革新に向けた政策パッケージ」より引用>
これらのほかにも順番が前後しますが、「物流革新に向けた政策パッケージ」の10番目には「貨物集配中の車両に係る駐車規制の見直し」という施策があります。
路外の駐車スペースが少ない場所を中心に、集配に係る駐車に関する規制緩和の要望が依然として寄せられていることから、こうした要望も踏まえつつ、交通実態等に応じたきめ細かな取組みをより一層推進する。
<「物流革新に向けた政策パッケージ」より引用>
また、施策の11番目も大手宅配事業者が既に手掛けていることが載っています。
過疎地域における担い手不足や貨物量減少・積載率低下といった課題に対応するため、共同輸配送や物流事業者間の協業等を促進する方策について具体化する。地域レベルでもフィジカルインターネットの実現に向けて、標準化や物流DXの成果を活用しつつ、荷主企業・物流事業者等の関係者間の連携を促進する。
<「物流革新に向けた政策パッケージ」より引用>
さらに、2023年10月6日には「物流革新緊急パッケージ」を決定しました。ここまで述べた政策パッケージの中から、一部を施策の前倒しを図るべく、必要な予算の確保も含め緊急的に取り組むことにしたとのことです。
軽貨物ドライバーに直接的にかかわる部分は少ないですが、以下のようなことが挙げられています。
○即効性のある設備投資・物流DXの推進
自動化、機械化の推進、ドローン配送
○モーダルシフトの推進
鉄道、フェリー等の活用
○トラック運転手の労働負担の軽減、担い手の多様化の推進
荷役作業の負担軽減
働きやすい職場環境
○宅配の再配達率を半減する緊急的な取組
ポイント還元など
これまで軽貨物は、一般貨物と違って規制が少なく、個人事業主という面でも労働法や税務の面でもあまり規制や縛りがありませんでした。それはある面では弱さである反面、様々な工夫の余地があるという意味で魅力でもありました。
しかし、物流の2024年問題やインボイス制度などにより、時代の変化という激流に巻き込まれ始めました。個人事業主である以上、自分で情報を集めて、自分で判断していかなければなりません。
ぜひアンテナを高く張り、しっかりと問題意識をもって、この先どうすることが良いのか共に考えていきましょう。
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